ピンチをチャンスに変える!
透析マネジメント / 櫻堂渉のコラム / No.9 ピンチをチャンスに変える!

【2007年7月 No.9】
これまで私は、講演やメールマガジン等を通して診療報酬改定が多くのチャンスを生むきっかけになると話してきた。恐らくあなたは疑っているだろう?診療報酬の改定がチャンスになるはずがないと?もちろん、ただだまって同じことを繰り返すだけでチャンスが到来するはずはない。そう、あなたにも応分の努力をする必要があるということを忘れてはならない。
しかし、その努力たるやたいした労力ではない。その秘訣をこれからお話ししよう。
まず、何事にも準備が必要。あなたも毎日の診療で繰り返しているパターンがあるはずだ。外来で診療開始の時点で、カルテも検査データも、レントゲンも何もなければ再診の患者を診ることができない。これと同じで、何をするにもある程度の準備が必要なことは容易に理解できるだろう。さあ、それでは経営者やリーダーにとっての準備とは何だろうか?その答えはマインド・セットだ。
マインド・セットとは心的態度というが、要は心構え。あなたが、「この難局をチャンスに変えるのだ」と強く思うことだ。「そんなことで、経営がうまく行くとは思えない?」こう考えているはずだ。私は医療経営コンサルタントとして、講演やコンサルティングの場では努めて論理的な話をする。そして、多くの人はこの手の話に興味を持ち、場合によっては心を動かされる。そう、論理で説得されてしまうのだ。
でも正直言って、論理的な思考に興味を持つ人の多くは意外にも行動に移すことが苦手な人が多いのが現状だ。
そして、論理的に考える人は論理的に解きほぐされた内容に満足するだけで、行動に移すことが苦手だ。そう、ただ立ち止まって考えているだけで行動に移すことが出来ない。
だから、結果に結びつかない。表現は悪いが、往々にしてこの手の人たちはただお勉強好きの知識マニアだ。これと対極にある人たちがいる。この人たちは私の話を聞いて、「何となく良さそうに思える」と、この気持ちを大事にする。そして実際に不完全ながら行動を開始する。その結果、不充分ながら何等かの成果を得ることにつながるのだ。
そうすると、行動がさらに積極的になり勢いを増してゆく。その一方で、論理的な思考をする人は、知識が行動を邪魔してしまう。論理的な思考が行動を阻害してしまう。論理的な思考が悪いといっているのではない。知識がいくらあっても行動に移せなければ何の意味もないということを言っているのだ。知識が少なくても、行動しながら修正してゆく方がどれだけ進歩することか。行動を恐れてはならない。
実は多くの企業は製品を市場に出しながら常に修正し続けている。マイクロソフトもメルセデスも全部同じ。多少不完全と思われても市場に出してしまう。何故なら、どれだけ素早く行動するかが勝負の分かれ目だということを彼らは嫌と言うほど、知っているからだ。行動しないリスクほど、たちの悪いものはない。